シン・ウルトラマン ネタバレストーリーと感想。
シン・ウルトラマン鑑賞してきました。
ネタバレありの感想noteです。
鑑賞するための判断材料にしていただいたフォロワーさんもいるようで、そのような方にも読んでいただきありがたいです。
私とウルトラマン
私が最も記憶にある作品のは昭和世代のウルトラマンシリーズ。(筆者は85年生まれ)
幼少期に再放送枠で初代、セブン、タロウあたりの作品をよく見ていた記憶があります。当時は何度もVHSを再生して視聴。「小学館入門百科シリーズ97決定版ウルトラ怪獣」をボロボロになるまで読んでいました。
歳を重ねるにつれウルトラ作品はあまり視聴しなくなりましたが2020年に話題になったウルトラマンZを久しぶりに視聴して盛り上がりました。
メフィラスやゼットンなど、原作の物語を知っているだけに本作ではこんな演出でくるかと、とても楽しめました。
以下、オープニングからエンディングまでの展開と共に私の拙い感想です。
細かい部分は省いてますのでご容赦ください。
オープニング:ウルトラQの演出から胸熱
かつてのウルトラQのオープニングを模した演出
あの音楽と渦巻くタイトルのオープニングが懐かしすぎて、
そこからして胸熱。
シン・ゴジラの幕を破ってシン・ウルトラマン!既に昂ぶってました。
冒頭シーンは大量のテロップが流れます。
禍威獣(カイジュウ)や禍特対(カトクタイ)やら文字情報が早くて追い切れず。
ここではなんとなく日本に巨大生物が出現して戦っている状況を理解するところからスタート。
分かる範囲で各所楽曲や効果音が懐かしすぎて毎回反応してしまいました。がっつり視聴してた世代とか映画館でこれが聴けるだけでたまらんですね。
対ネロンガ戦
ネロンガが暴れる中、禍特対メンバーの神永(演:斎藤工)が逃げ遅れた子供を助けに現場に急行。ウルトラマン(仮称)が空から降ってきた際の爆風の中で子供をかばい神永は死亡、子供を抱きかかえて戻ってきた時点で神永はウルトラマンと融合していたんですね。(融合したシーンは映ってないのでこの時点では気付かず)
登場時のウルトラマンはまだ融合前で、銀色の正体不明の巨人として戦います。
ウルトラマンがネロンガを初のスペシウム光線で倒すのですが、
構えのモーションにグッときた
そして
スペシウム光線、つよっwwwwっと心の中で笑ってしまいました。
山を吹き飛ばす破壊力。最高の演出。
主人公の神永が、自らの命を犠牲にして小さき命(子供)を助けた行動に胸を打たれたウルトラマンは、ネロンガ討伐後に神永の元に戻り自らの命を与えるべく融合する。
ネロンガ戦終了後に浅見(演:長澤まさみ)が登場。
禍特対の部屋で神永と会話を交わした際の神永の発言の違和感から
あ、もう中身ウルトラマンやん
と気が付きます。(多分ここで気付きますよね?震)
よく見ると大量の本を読んでいる神永(中身ウルトラマン)
おそらく人間の生態系や思想やら学習しまくっていたのではないでしょうか。書籍「野生の思考」を手に取っていたシーンは印象的。
対カボラ戦
次の対カボラ戦においては、放射性物質の危険性を学習していたであろう神永は危機を察知し、ウルトラマンに変身。最後の砦を守るためドリルを素手で抑えたり、もろにビームを身体で受け止めたりして大丈夫なのか!?と少し不安になりましたが
この時の登場で初めてウルトラマンのボディーラインが赤になるんですよね。人間と融合した後で身体に変化が起きたからなのでしょうか?
ネタ元としては、赤と緑の違いは宇宙警備隊は赤色らしいですが、本作では関係ないので気になります。↓
放射性物質が危険だからと倒したカボラを持ったまま飛び立つ際の、禍特対へのアイコンタクトからも人間味が溢れていました。
ザラブ星人来訪
禍特対の前に突如姿を現した外星人(作中では宇宙人のことをこう呼称している)ザラブ。スマホアプリで音声翻訳しコミュニケーション可能にしてくるとか、なんと現代風なのか。(後で登場するメフィラス星人は普通に日本語喋ってるけど、能力の違いなのだろうか)
って、いや、ザラブおま
ツダケン(津田健次郎)じゃんww
ほんとに良い声優あててくるもんですね。采配が最高です。
仲間と密会する神永
自動車内で仲間と思わしき男性(後の情報で元同僚)とザラブ星人について話すシーン。この時点で男性は神永がウルトラマンであることを把握していたのだろうか??
情報交換を終えて車を発進使用とした矢先にザラブ星人が助手席に現れ、眠らされ拉致されてしまう神永(ウルトラマン)
拉致する時のセリフまで昔のままとかリスペクトよ。。
ザラブ星人はなぜ神永がウルトラマンだと気付いたのだろう?電子機器ハッキングする能力に長けているからそれで気付いたのか。
後に神永がウルトラマンに変身する映像が大量にネットに流出する出来事がありますが、あれら全てザラブ星人が入手、操作していたとして情報戦に長けた恐ろしい相手。
以降、神永は姿を隠し基本単独行動になる。
ニセウルトラマン登場
日本政府を口車に乗せるべく、契約を結ぼうとするザラブ星人が変装しているニセウルトラマンが登場。よく見ると眼の形が微妙に鋭いんですよね。露骨に演出しないさりげなさが良かった。
対ニセウルトラマン(ザラブ星人)
浅見が神永を救出した直後にニセウルトラマンに捕まってしまう浅見。
浅見が乗るニセウルトラマンの掌を腕ごと蹴り上げ、落下速度に合わせて手のひらを下げて浅見をキャッチする芸当。
流石に市街地での戦闘どうなるん!?と思いましたが、地面すれすれで市街地を高速で飛ぶウルトラマンすげーなどと空中戦が見どころ。
そして何より
八つ裂き光輪キタ―――(゚∀゚)―――― !!
幼少期、八つ裂き光輪が大好きでした。
改めて本作でお目にかかれて眼福です。
浅見、巨人化
ザラブ星人倒して一段落と思ったところで浅見が音信不通。
メフィラス星人の手による人間の巨人化デモンストレーションが行われる。
そのサンプルに浅見が選ばれており、ビルの一部を破壊する。
このシーンも原作「科学特捜隊のフジ・アキコ隊員を巨大化させ暴れさせる」のオマージュですね。
この1件で浅見の映像がネット上で世界中に拡散される(Twitter、YouTube、TikTok的な画面が映る)この描写を批判しているような意見をtweetで見かけた気がするけれど、メフィラス星人が「人間がこのような下劣な行為を行うとは想定外だった」的な発言をし、ネット上の映像を全て消去するシーン。ちゃんと啓蒙して済んだシーンなのだし、フィクションをそこまで指摘しなくても良いのではないかと。
メフィラス星人登場
上述している件で山本耕史演じるメフィラス星人登場。
ウルトラマンと居酒屋で飲んだり、ブランコこいだり
「私の好きな言葉です。」 なんて名言残したり
ウルトラマンがメフィラス星人に対して「禍威獣を目覚めさせたのはお前か?」と問いかけてるシーンがあるんですが、答えをはぐらかしつつも
政府には巨人化の技術提供と謳いつつ
巨人化させて兵器化できる人類は貴重な軍事資源になるとか
メフィラスお前真っ黒やないか
山本耕史の演技が良すぎました。
そして浅草の居酒屋が聖地化しました↓
対メフィラス星人
巨人化するための技術・ベータシステム(ウルトラマンが使うベータカプセルの巨大版)の調印式?でベータシステムを奪取。
ベータシステムの隠し場所を探るために、浅見の臭いを頼りに探す(神永が浅見の臭いをかぐ)シーンが不快に感じた方もいる様子。
メフィラス星人戦はもう少し長くアクションシーンを見たいなと思いつつ、光線の打ち合いでどうなるかと思ったら、、
メフィラスの視線の先
ウルトラマンの背後に、別のウルトラマンいるんですけど??
メフィラス星人は、分が悪いと言ってあっさり宇宙に逃げてしまいました。
あっけない幕引き。
光の星からゾーフィ現る
別のウルトラマンが誰かと思ったら
まさかのゾフィー兄さん!?
鑑賞中はずっとゾフィーだと思っていたんですが、作中で発音が何やらおかしい??と思い、鑑賞後に調べてみると
なんとゾフィーではなく「ゾーフィ」
これははるか昔のマニアのみぞ知る誤植ネタから着想を得た演出、
配役だったんですね。
ゼットンを操る力を持つとか完全に悪役設定なんですが、本作では光の星から裁定者として地球を訪れます。ゾフィーとゾーフィは既存の設定では別人物(というかゾフィーの誤植、ミス)ですが、本作では両者の役割を担っているキャラクターなのではないかと推察しています。
そしてゾーフィの声は...
このtweetはそういうことかw
というわけで山ちゃんでした。
加持リョウジの声に聞こえてしまってもうだめ
ウルトラマンのことをリピアと呼んでいました。
ここで登場する宇宙人としてのウルトラマンの本名。
ウルトラマンは人間を好きになり地球のために戦っていますが、
ゾーフィからすれば宇宙の1つの有人惑星に過ぎない地球の価値は高くない&メフィラス星人が人類は軍事資源になることを宇宙中に知らせてしまったので利用されるリスク高すぎ、ならばいっそ地球を消してしまおうと殲滅兵器ゼットンを解き放つという無慈悲な行為におよびます。
ゼットンここでくるんかい
地球含めた太陽系全体を消滅させることができる兵器ゼットン
つよすぎ
ウルトラマンと違い、同じ光の戦士なのにゾーフィが大変容赦のない振る舞いをすると感じますが、広い銀河の平和を守る合理的思考で考えれば太陽系ひとつ滅ぼしたくらいなんの影響もないのでしょう。
ウルトラマンは「それでも地球を、人間を守る」と相対し
ゾーフィの放ったゼットンに挑みます。
対ゼットン戦(1回目)
ここで登場するゼットンは、原作に登場するゼットンとは異なります。
ゼットン星人が操る生体兵器ではなく、
完全に独立した破壊兵器として登場します。
地球上空、宇宙で自動変形していくゼットン
ゼットンの音よ、なつい!!
戦いに向かう直前、
ベータシステムを人類が解明するためのヒントとなるデータが入ったUSBメモリを禍特対の滝(演:有岡大貴)に託したシーン
この時の神永が笑みが印象的でした↑
非粒子物理学者の滝は天才故に為す術がないと悟り、やけになりデスクで酒を飲み、影で1人打ちひしがれるシーンがありますが、そこから上記ベータシステム解明の流れが良かった。まさかPSVRでバーチャル会議するシーンがでてくるとはw めちゃくちゃ良い演技してます。
ウルトラマンは禍特対の仲間に希望を託し
勝ち目がないと分かっていても
ゼットンを破壊しに宇宙に飛び立つウルトラマン
泣ける。
って、
ゼットンでっかwwww
(ぜひスクリーンでウルトラマンとの対比を見てほしい)
ウルトラマンがいくらスペシウム光線や八つ裂き光輪を放ってもダメージ0
返り討ちにあい、けちょんけちょんのウルトラマンは神永の姿に戻り、海へ落下。
対ゼットン戦(2回目)
滝がベータシステムを解明し、ゼットンを倒す方法を見いだす。
ゼットンを別次元に飛ばすためには
ベータカプセルを2回使って6次元がうんたらかんたら(すみません覚えきれませんでした)
コンマ〇秒のうちにゼットンにたたき込めば良いとか、ウルトラマンも別次元に飛ばされて戻って来ることができないとか
作中で最も難解なシーンでかつ、
え?そんなあっさりゼットン消し飛ばしてしまうん?となる
欲をいえばもう少し昂ぶるシーンが欲しかった
ここだけスロー再生でもう一度見たい
ゼットンとの最後の戦いへ飛び立つ変身直前の神永と浅見の邂逅シーンは、キスシーンがあったとWikipediaに載っていたが
ここはカットして正解だったと思う。
これまで2人の恋愛的な描写もなければ「空想と浪漫、そして、友情」ですからね。アメリカ映画ならここでキスシーンやなーなんて妻と話をしていました(余談ですが連日妻とMarvel作品を鑑賞中です)
というか現在SNSで流れているセクハラ云々の話題に確実に油を注ぎかねないシーンになってしまう
ゼットンを別次元に飛ばしたウルトラマンは次元の狭間に吸い込まれまいと全力を尽くすも、最後には別次元に飛ばされてしまいます。
ゾーフィ再び、そして
ゾーフィはウルトラマンの生存本能を感知し
別次元にいるウルトラマンを発見。
ウルトラマンを光の星へ連れ帰ろうとしますが、
ウルトラマンはそれを拒み、
自らの命を神永に与え、生きて地球に帰すこと選ぶ。
―そんなに人間が好きになったのか、ウルトラマン。―
キャッチコピーのセリフ、ここか!!!
そして神永が地球で禍特対の面々の前で目覚めたところで幕引き。
米津玄師の歌う主題歌「M八七」が流れる
エンドクレジットで物語は終わります。
神永は生還した。
そして、ウルトラマンの命は神永の中で生き続ける。
ウルトラマンとはお別れという最後を振り返ると、ちょっと涙腺にきます。
テンポが良すぎて、泣いている暇がないクライマックスでした。
「M八七」を聴きながらこれを書いていたら、少し泣けました。
十分、良いものを見た
テンポも良くてあっという間の2時間でした。
禍特対全員の名前まで述べていませんが全員味のあるメンツ、良い演技でしたし、ちょい役の方々も良かった。
竹之内豊、シン・ゴジラに次いで登場最高。
声優もみんな良かった。
ウルトラマンの声も、神永とは別人物として高橋一生、合ってました。(というか意識して聴かないと違和感なさすぎて気付かないかも)
私は概ね好評価です。
作中の気に留めたいろいろ
構図が面白い
映像のアングルがおもしろいです。
食べているポテチ袋の中からの視点やPC画面からの視点、被写体の配置など遊び心満載で、これも見ていて飽きなかったポイント
異星人との融合は、光の星の禁忌
ウルトラマンは星の掟をやぶってまで神永の命を救った(融合した)わけですね。ウルトラマン、善人すぎて眩しい。ゾーフィとの会話から察するにウルトラマンの善の心の強さは、これはこれで突出した異端の者なのでしょう。
神永がウルトラマンに変身する映像を撮影し拡散したのは誰?
地面にカメラが隠してあったようなアングルの映像だった気がするが、まさか自撮りではないだろうし、流れからするとザラブ星人が仕掛けたのか。推察ではメフィラス星人の仕業という見方をしている方もいるが真相は謎。
神永の遺体
ウルトラマンは神永と融合したわけだが
神永の遺体?が後半まで森の中に残っていたのはどういう演出だったんだろうか。最後は遺体は消えてしまったけれど、ウルトラマンは神永の遺伝子情報をコピーし別個体として存在していたのだろうか。
遺体をあんな風に放置していて発見されないのか(立ち入り禁止区域だから?)他にも作中に映してないだけで人間の遺体がそこら中にあったりするのかな。
神永の元同僚
神永がウルトラマンであることを知っていたのか?というか同僚も宇宙人なのではないかと思ったけれど、あれば人間なのか。。
ウルトラマンのデザイン
CGで描いているからこそ、特撮の着ぐるみ時代にあった人間ぽさがなくなり人外の者としての描かれ方が秀逸でした。飛行スタイルのまま大車輪して蹴りを決めたのは笑いました。
メフィラスのデザイン
めっちゃスタイリッシュになっとる
ゼットンのデザイン
小型のモジュールから展開し構成されるまでの兵器感が大変良き。ゼットンはウルトラマンを倒した絶対的強者なキャラクターだったので、最後に絶望的な強さを見せつける兵器としてリデザインされて登場というのは度肝を抜かれました。
いやーーー
この流れだとバルタン星人も見てみたかったなというのが個人的な我が儘です。ウルトラQの該当話を見てから、またシン・ウルトラマンを見たい。
これぞ老若男女が盛り上がる作品だと思いました。
素晴らしい作品をありがとうございました。