思い込みにとらわれず、選択肢を増やそう。
皆さんはパノラマ写真というのものにどれだけ馴染みがあるでしょうか。かくいう私もそこまで馴染みがあるものではないのですが、今夏から意識的に撮るようになりました。
パノラマ写真とは横長、もしくは縦長に通常のアスペクト比よりも長辺が長い広範囲の写真のことです。人間の視野角よりもより広範囲に撮影した写真なんですが、昨今ではスマートフォンのカメラでも簡単にパノラマ写真を撮影することができます。それで試しに撮ったことがあるかたも多いかもしれません。
このように現代のカメラ機能を使えば非常に簡単かつ高精度にパノラマ写真を作成できます。それでも私はミラーレス一眼で撮った写真でパノラマ写真を作ったことが無かったんですね。そこに思考が及んでいなかったといいますか、特に大きな理由無く私の写真編集の選択肢から消えていました。
以前よりパノラマ写真合成をパソコンでしていた人にとっては何を今さらというような話ではあるのですが、私にとってはそれが当たり前のものではなかったのですね。
以前は、美しいパノラマ写真が撮れる人はすごいなと、まるで他人事のように感じていたのですが
ふと、今のソフトなら高精度な素晴らしいパノラマ写真が作れるのではないかと頭に浮かんだんですね。
そしてやってみました。普段使っているAdobe Lightroomでは標準機能でパノラマ写真合成ができます。
上記は屋久島で撮影した山の風景写真です。焦点距離12mmの超広角で撮影した1枚。これ以上の広く映したカットは単写真なら撮れなかった最大画角の1枚です。
以前の私ならこの1枚で表現を終えていたであろうカットなのですが「パノラマ写真の選択肢」が加わったことで、より私が伝えたかったこの山並みの風景の表現が増えました。
上記のパノラマ写真は12mm超広角の写真3枚をパノラマ写真合成した1枚です。単写真の12mmという画角の制限から解放された写真。私の目の前に広がっていた景色の雄大さがこちらの方が伝わると思うのですがいかがでしょうか。
パノラマ写真という可能性を、自分はこれまで意識せずに捨てていたのだなという反省と共に今後は自分の表現する技法のひとつとして積極的に取り入れていこうと決めました。
9月の初めに私が東京スカイツリー近くのホテルに泊まった際に、超広角レンズを家に置いてきてしまったのですが、そんな時に限って素晴らしい朝焼けの機会に遭遇しました。
これまでなら超広角で撮影出来ず悔しい思いをしたんですけれど、パノラマ写真合成ができれば手元のレンズでも広範囲の写真を撮れるという考えが浮かびました。
手元にあるハードウェアの限界をソフトウェアの力で超えるということ。私が未来に大きく期待しているソフトウェアによる恩恵がここにも既にあるではないかと。これは非常に大きな気付きになりました。
28mmの画角で撮影した朝焼けのスカイツリー、空も狭く私が感動した空の広がりがありません。
上記の28mmの画角で8枚ほどパノラマ写真合成したのがこちらです。
知識がなかったり思い込みからできないと思っているとそれは自分の中では選択肢として存在しないわけで、できると分かったことで自分の中に選択肢がひとつ増えたわけですね。
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