写真を無断使用した海外企業に使用料を請求してみた話。
コロナの自粛期間中
世界中で無断転載されている私の写真作品の中で、特に悪質な企業を相手に法的措置代行サービス「コピートラック」を使って使用料を請求してみました。
コピートラック自体は2018年より利用登録し、作品の無断転載を監視していました。今回、自粛期間を機にまとめて手続きをしてみた次第です。
大変有り難いことに私の写真作品は日本国内だけではなく海外のメディアなどにも多く掲載して頂いています。
残念なことに商業的なホームページに私の写真が無断掲載されていることがあるんですね。いわゆる著作権侵害。作品の無断使用です。
多くの場合は悪意が無いもので、私自身もおおめにみてスルーしていることが多いんですが、企業が自らの商売に、勝手に私の作品を宣伝材料として使うというのはちょっと見過ごすことができないので、法的措置を取りますという話になります。
無断転載された画像を検索、管理し法的措置を代行
コピートラックは、獲得した賠償金から下記規約に応じた割合を差し引いた金額をユーザーに支払ってくれます。
利用規約より引用
成功報酬の統一:COPYTRACKは成功報酬の割合を統一をしました。今後は世界中での事後ライセンス、任意回収の成功報酬として30%、諸費用を差し引いたケースの法的、法定外での措置は、従来のドイツ国外50%に代わり45%となります。もちろんケース成 功時のみであり、ケースが成功しなかった場合に費用は発生しません。
コピートラックは、登録した画像をインターネット上を横断検索し、転載されているウェブページを洗い出してくれます。
代表的な作品を数十枚登録したところ、
それだけでも数百件の該当ケースが出てきました。
ユーザーがする事は該当ケースの取捨選択
その転載に関して、問題ありかなしか。これを1件ずつ目視して確認する作業がユーザーには発生します。特に怪しいものからコピートラックがセレクトして並べてくれます。
転載されたページの多くは、日本にもありがちな良心的に写真家の名前と差品を紹介してくれているものがほとんどですが、その中に紛れている悪質な無断転載をマーキングして、GOサインを出します。
下記の様に、ツーリストサービスの日本の旅行広告に私の作品が使用されていました。もちろん許可していませんし、ビジネスのやり取りもありません。
こういったケースに対して、請求金額など詳細を記入してGOサインを出すとコピートラックの担当が先方に対して法的措置や請求の連絡をしてくれます。特に海外ですと英語で個人がやり取りするのは相当ハードルが高いので、大変助かります。
およそ2ヶ月経過して動きあり
提出したケースのステータスも管理されています。
4月下旬に提出して暫く放置していました。必要なケースに応じて提出書類などがあり、担当とテキストベースでやり取りをします。
昨日ステータスを確認したら、1件獲得のステータスになっていました。
システムからの通知ですが、
「過去の使用に対する資料料を支払う」ことで合意がとれたようです。
金額については一応事前に担当とやり取りした上で設定した金額を提示していますが、その辺は今後分かり次第追記します。
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7/1追記 無断転載者から支払い有り
コピートラックの担当者より上記の連絡がありました。
大変嬉しいです。
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他のログを確認したところ、
多くの企業がコピートラックからの連絡を無視している状況です。
無視してやり過ごすつもりなのか、15日経過した時点で再度コピートラックからリマインダーが相手に送られています。
他の企業からも無事獲得出来ることを願っています。
SNSでもこういった写真の著作権侵害、無断転載が横行していますがこういった知識やモラル、マナーは最低限理解しておくべきです。
stand.fmにて今回の内容についてラジオトークもしています。
よろしければご試聴ください。
私の投稿からコピートラックを知った方もいらっしゃったので、同じように無断転載で困っている人に少しでもこのサービスが広まれば良いなと思います。
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私の記事をここまで御覧頂きありがとうございます。 頂いたご支援は、今後の機材購入費・撮影遠征費に使わせていただきます。